2008/06/01 (Sun) 14:57
ゆとり初号機

最近よく自分のことを所詮ゆとりだな、と思ってしまう。まあ何処がどうゆとりなのかと問われると、うまく言えないわけだが。まあ所詮ゆとりと言っても、ゆとり第一世代である初号機なので、似非ゆとりですけど。
さて、そのゆとりが大学の講義中に勤しんで読んだ本のレビューを。


ほんたにちゃん (本人本 3) (本人本 3)ほんたにちゃん (本人本 3) (本人本 3)
(2008/03/20)
本谷有希子

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◆あらすじ
90年代。東京。クリエイターになりたくて上京し、写真専門学校に入学したほんたにちゃんは、生まれた時点ですでに手遅れ、自分の感性をうまく周囲にアピールすることができず、痛い勘違いを繰り返しながら、ジタバタと脳内で悶絶する毎日を送っていた。そんなある日、飲み会で出会ったカリスマ・アーティストに、作品のモデルになってほしいと頼まれたが―――それが死闘の幕開けだった!

馬鹿馬鹿しくて、かなり痛々しい作品。しかし何処かしら少しは共感できる場所が無くは無いと思う。
またその痛々しさが愚かで何故かかわいく、面白い。
ただ話の流れとしては、少し一直線すぎたかなという感じ。



クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫 に 32-1 西尾維新文庫)クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫 に 32-1 西尾維新文庫)
(2008/04/15)
西尾 維新

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◆あらすじ
絶海の孤島に隠れ棲む財閥令嬢が“科学・絵画・料理・占術・工学”、五人の「天才」女性を招待した瞬間、“孤島×密室×首なし死体”の連鎖がスタートする!工学の天才美少女、「青色サヴァン」こと玖渚友とその冴えない友人、「戯言遣い」いーちゃんは、「天才」の凶行を“証明終了”できるのか?新青春エンタの傑作、ここに誕生!第23回メフィスト賞受賞作。

かなり私の好きなタイプの小説である。言葉巧みというか、言葉遊びというか、ただつらつら呼んでいるだけでは、読み解けないような複雑で考えさせられる小説。題材は天才と冴えない奴が謎を解くという、在り来たりと言えば在り来たりなものだが、ミステリーの構成としては、なかなかすごかった。最後までしてやられてしまった。

2008/05/18 (Sun) 22:03
的外れなことを言われると、嫌になるな

さて最近何をやるにも面倒くさい日々が続いている。まあ所謂5月病という奴だ。実際私は年中5月病のようなものだが。
それはさておき、面倒くさくてレビューをしていなかった小説のレビューをしたいと思う。どれも面白い小説なのだ。

まずこれ。
アキハバラ@DEEP (文春文庫)アキハバラ@DEEP (文春文庫)
(2006/09)
石田 衣良

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◆あらすじ
社会からドロップアウトした5人のおたく青年と、コスプレ喫茶のアイドル。彼らが裏秋葉原で出会ったとき、インターネットに革命を起こすeビジネスが生まれた。そしてネットの覇権を握ろうとする悪の帝王に、おたくの誇りをかけた戦いを挑む!TVドラマ、映画の原作としても話題の長篇青春電脳小説。

オタクの冒険活劇、見たいな感じ。最後はブッ飛んでいたが、話の構成はしっかりしていたし、題材としてもなかなか魅かれるものがあり、面白い。やはり衣良さんはこういうガキの小説、青春物の小説を書くのがうまいな。
まあIWGPとかと比べるとインパクトは薄いかもしれない。しかし個性的なキャラクターが登場する為、楽しんで読むことができる。
また最近映像化された作品も見た。ドラマ、映画とあるが、どちらもなかなか面白いな。IWGPほどの出来とは言わないが。


続いて。
すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER (講談社文庫)すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER (講談社文庫)
(1998/12)
森 博嗣

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◆あらすじ
孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。

かなり本格的なミステリー。そしてかなりの面白さ。とても哲学的で、相当ミステリアス。そしてなんといっても奇抜。
話の構成は本当に良くできている。最近珍しいほどの優れた作家だ。本の組み立て方を良く知っていると思う。序盤は緩やかに進み、終盤に話が二転三転する。最後の最後まで目が離せず、最後にはしてやられたと思ってしまった。


またまた続いて。
乱暴と待機 (ダ・ヴィンチブックス)乱暴と待機 (ダ・ヴィンチブックス)
(2008/02/27)
本谷有希子

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◆あらすじ
復讐相手として憎まれている限り、
お兄ちゃんが私から離れていくことはない――ゼロ年代カルチャーを牽引する劇作家&小説家の本谷有希子が、同タイトルの戯曲作品を、自ら小説化。恋愛小説以上に、切実で胸にぐっとくる男と女の濃密な物語。
<四年近くもの間、二段ベッドが置かれた六畳間ひとつの古く陰気な借家で同居している三十歳間近の“兄”こと英則と、“妹”、奈々瀬。奈々瀬は上下灰色のスェットにだて眼鏡姿で家に籠もり「あの日」から笑顔を見せなくなった英則のために日々“笑い”のネタを考えている。保健所で犬の殺処分の仕事をしている英則は一年前、天井板の一角に隙間を発見したのをきっかけに、帰宅後、屋根裏に潜り込んでは“妹”を覗く、という行為を繰り返しているのだった……>

まず言えるのは奇抜。そして不思議な世界観とエロチズムなのに趣のある雰囲気。なんとも面白い作品だ。語ろうとしても言葉が出てこない。それぐらい不思議な小説なのだ。
表紙のイラストもなかなか良い。


最後にこれ。
新世界より 上新世界より 上
(2008/01/24)
貴志 祐介

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◆あらすじ
1000年後の日本。一見のどかに見える学校で、徹底的に管理されている子供たち。何も知らずに育った彼らに、悪夢が襲いかかる! いつわりの共同体が隠しているものとは。3年半ぶり書下ろし長編小説。

今季最大といっていいほどのエンターテイメント・ファンタジー小説。とても奇抜な発想と完全に完成された世界、謎が謎を呼ぶ展開、生物学などが取り入れられていて、ただのめちゃくちゃなファンタジーではない。ただ話の構成としては、平々凡々だった。しかしながら先の気になる展開になっている為、このとても長い小説も一気に読むことができた。
また他のレビューを見ると賛否両論。私はとても面白いと思ったわけだが。そして的外れなこと書いてる人多いなと思ってしまったわけだが。

2008/05/06 (Tue) 17:47
貴方の心に光を当てるモノはあるか?

心に光を当てるモノが貴方にはあるか。
私の心に光を当てるモノは友人であり、家族であり、本であり、そしてこの小説であった。
水滸伝 (19)  旌旗の章 (集英社文庫 き 3-62)水滸伝 (19) 旌旗の章 (集英社文庫 き 3-62)
(2008/04/18)
北方 謙三

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◆あらすじ
童貫との最終決戦が始まった。梁山泊の漢たちは死力を振り絞り戦場を駆ける- 腐敗したこの国に光は射すのか。北方謙三の歴史的傑作、ついに完結!

やっと完結した。長かったような、短かったような、この1年余り。最終巻は当日に買いに行き、その日のうちに読んでしまった。まさに完全燃焼。読み終わった後の興奮は、しばらく消えなかった。とにかく最高傑作だ。面白すぎる。大長編にも関わらず、全く長く感じなかった。むしろもっと続いてほしかった。
そこで改めて水滸伝について語ろう。まず一つは水滸伝という物語の登場人物は、三国志のように皆豪傑ではなく、さまざまな人々が登場し、その一人ひとりがとても個性的ということだ。豪傑である林沖や楊志がいれば、医療に関わる安道全、原作では妖術を使う公孫勝、商人である盧俊義がいてと、どの人物をとっても個性豊かである。
二つ目は三国志と比べて、暗殺、裏切りの類が少ないということだろう。なんとも潔い物語だ。
三つ目は北方謙三の水滸伝が原作とは違う、リアリティーを持った作品ということだ。例えば原作で妖術を使う公孫勝を致死軍という、奇襲、撹乱を得意とする隠密部隊の隊長にすることによって、妖術を置き換えている。このように北方水滸伝は、原作を本に新しい物語として書かれているので、原作の有名なエピソードもあれば、別の視点から描かれたものもあり、とてもリアルなのだ。
いくつ挙げても北方水滸伝の良い点、面白いところは尽きない。とにかくすごくて、面白い作品なのだ。安易な表現だが、これしか言いようが無い。

さて長くて短かった水滸伝も終わったと思ったら、まだ終わっていないのだ。
続編であるこの作品があるのだ。
楊令伝 1 (1)楊令伝 1 (1)
(2007/04)
北方 謙三

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◆あらすじ
梁山泊陥落から3年。生き残った同志たちは中国全土に散らばり潜伏していた。青蓮寺による梁山泊の残党狩りが苛酷を極める中、元梁山泊軍の再起は楊志の遺児、楊令の戦線復帰にかかっていた…。

水滸伝の続編、あの熱き志を持った彼らが帰ってきたのだ。
北方謙三がこのオリジナル作品をどの様に終わらすのか気になって仕方ない。この先が楽しみだ。

2008/04/18 (Fri) 23:43
大一・大万・大吉

今週は水滸伝発売の為、多くの小説を死に物狂いで5冊読んだ。その内の4冊のレビューを。

別冊図書館戦争 1 (1)別冊図書館戦争 1 (1)
(2008/04)
有川 浩

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◆あらすじ
アニメ化御礼ベタ甘全開スピンアウト・別冊シリーズ第一弾!
武闘派バカップル恋人期間の紆余曲折アソート!

とにかく甘い。ベタ甘。しかしこのシリーズでこの作者、ベタ甘なのは分かっていたので、抵抗無く読めた。そして恋をしたくなってしまった。
読み始めてすぐに、思わず笑ってしまった。やはり会話文はこの上なく、面白く、良く書かれている。すぐに世界に引き込まれてしまう。
またこの作品の良い所は、メッセージー性もあると思う。表現自由や障害の問題考えさせられる所も多い。
まだ別冊という形でスピンアウト作が出るようだが、とても楽しみだ。図書館シリーズは甘すぎて、菓子のように病み付きになってしまう。


ブルータワー (徳間文庫 い 43-4)ブルータワー (徳間文庫 い 43-4)
(2008/03/07)
石田 衣良

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◆あらすじ
平凡な一人の男が、天を衝く塔を崩壊から救う。高さ2キロメートルの塔が幾多の危機を越え、雲を分け聳え続けるのだ。世界を救うのは、夢みる力!魂の冒険と愛の発見の物語。石田衣良の新たな挑戦―心ゆすぶられるヒューマン・ファンタジー。

衣良さんのSF作品である、本作品はなかなか設定や話が良くできていて、なかなか面白かった。世間では微妙な評価だが、私的には面白い部類に入る小説だった。
しかし東京DOLLもそうだが、終盤少し尻すぼみな感じで、連載の作品は終盤勢いが弱まる。
重くて長い作品なので、衣良さん好きでなければ、少しキツイかもしれないが、十分楽しめる作品だと思う。


4TEEN4TEEN
(2003/05/22)
石田 衣良

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◆あらすじ
銀座から地下鉄で10分、木造の長屋ともんじゃ焼きとスカイラインを切り取る超高層マンションが調和して共存する町・月島。この町で僕たちは恋をし、傷つき、死と出会い、いたわり合い、そして大人になっていく…。14歳の中学生4人組が1年間に出会った8つの瑞々しい物語。

最高。かなり面白かった。話の設定、展開、終わり方、どれをとっても良い。やはり衣良さんは餓鬼の物語を書くのがうまい。私的にはIWGPより面白かった。
何気なく、切なく、そして懐かしい、そんな少年期の話が描かれ、読むと胸が痛くなる。友情、恋、性、暴力、病気、死、けして軽い話が書かれているわけでは無いのに、和んでしまう。
私はいつかこの作品を読み返してしまうだろう、そんな魔力を持った作品。とても面白い。


のぼうの城のぼうの城
(2007/11/28)
和田 竜

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◆あらすじ
城戸賞受賞、注目の大型新人脚本家が自ら小説化!武・智・仁で統率する従来の武将とは異なる、駄目だが人間臭い魅力で衆人を惹きつけて止まない英傑像を提示した、まったく新しいエンタテインメント小説 。

歴史小説として、なかなかレベルの高い作品。しっかり調べて、裏づけなども書かれていて、なかな凝った歴史小説。また登場人物も個性的で、エンターテイメント的な要素もありかなり楽しめる、非常にユニークな小説。
主人公が今までの戦国時代小説のように、強く、賢いのではなく、でくの坊というところや、成田長親という人物を選んだところも斬新で面白い。
誰が読んでも楽しめるような、そんなエンターテイメント時代小説。

2008/04/11 (Fri) 19:53
人は運命を避けようとしてとった道で、しばしば運命に出会う -ラ・フォンテーヌ

やった大学が始まった。退屈だったので初日は楽しかったが、5日たち最早めんどくさい。一つ有難いのは、読む小説の数が増えたこと。この1週間で5冊も読んでしまった。
ということで読んだ物のレビューを。

東京DOLL (講談社文庫)東京DOLL (講談社文庫)
(2007/08/11)
石田 衣良

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◆あらすじ
変化の街・東京で生まれた奇跡のような恋。
若き天才ゲーム制作者・相楽は、新作のモデルに愛する男の不幸が見えるという少女・ヨリを選ぶ。IWGPシリーズの著者が描く最もハードな恋愛の形。

終わり方はすごく良いが、少し尻すぼみな感じで終盤勢いが弱まった。しかし世界観は衣良さんの作品らしさが出ていた。ただインパクトは弱く、ストーリーとしてはいたって普通。
しかし読むのが止まらないのは、衣良さんの世界観ゆえだろう。これはこれで違う面白みがあった。

2冊目
タイム・ラッシュ―天命探偵真田省吾タイム・ラッシュ―天命探偵真田省吾
(2008/03)
神永 学

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◆あらすじ
目の前に現れたのは、透き通るような白い肌をした、車椅子の美少女。殺人を夢で予見する超能力があると言い、「被害者を事前に探し、救って欲しい」と依頼する。記憶に残る現場をPCで探し、携帯で指示をだす彼女。ひたすらバイクを走らせる俺。このミッションは遂行できるのか? 死神も見捨てた強運の男。新ヒーロー参上!

なかなか面白かった。神永学は分かりやすい小説をモットーにしているが、今回の小説はバランスよく程よい分かりやすさで、読み応えもあった。
話の構成もなかなか巧みだった。神永の全作品の中で最高傑作かもしれない。私が読んだ小説の中では、凡庸なランクだが。

三冊目
イン・ザ・プール (文春文庫)イン・ザ・プール (文春文庫)
(2006/03/10)
奥田 英朗

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◆あらすじ
「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か。

とにかく面白く笑える小説。精神科の何気ない?日常が描かれているが、登場人物が個性的で面白い。特に主人公の精神科医・伊良部のキャラクターがよい。
また伊良部が具体的な治療をせず、症状を治し、ハッピーエンドになる所なんかも、読んでいて面白い。
これを読んでると、悩んでいるのが馬鹿らしくなる。まあ私も能天気なので、悩むことなど1年に数えるほどしかないが。
とにかく面白いのは確かだ。


今私の悩みというか、望みというかは、「早くゴールデンウィークよ来い」ただこれのみ。

2008/04/04 (Fri) 14:48
下を向いた華

今日はこの小説を読み終えた。平積みになっていたのでつい買ってしまったが、これが面白い。

四季 春 (講談社文庫)四季 春 (講談社文庫)
(2006/11/16)
森 博嗣

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◆あらすじ
天才科学者・真賀田四季。彼女は五歳になるまでに語学を、六歳には数学と物理をマスタ、一流のエンジニアになった。すべてを一瞬にして理解し、把握し、思考するその能力に人々は魅了される。あらゆる概念にとらわれぬ知性が遭遇した殺人事件は、彼女にどんな影響を与えたのか。圧倒的人気の四部作、第一弾。

衝撃的だった。とてもインパクトの強い作品だ。私がまだであったことの無く、そしてこんなに面白い小説を書く作家がいたなんて正直驚いた。まだまだ世界は広いな。
なんといっても個性的で、主人公の四季は少女らしさが無く、幼少時代の話なのにとても違和感が感じられる。また複数の視点で語られるという点も、読み難くはあったが、とても独特で興味深いものになっている。話の構成、伏線、謎、引用文どれをとっても巧みで、最後まで驚かされる。
正直森さんの作品はこれが初めてで、手を出しづらかったが、今回で八マッてしまった。そして他の人のレビューを見て、しまったと思った。


さて桜の見頃もそろそろだ。この前知人から桜の蕾は開花するまで上を向いているが、開花すると花はすべて下を向くのだと言う。そのため桜は下から見るのが一番綺麗なのだと。それを聞いてから見上げる桜は格別綺麗だった。そして何故桜は開花すると下を向くのか、ふと考えた。

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